千尋(いやよ、誰がおまえのなんか……)
しかし、どういうわけか、気持ちとは裏腹に手が勝手に動いてしまう。
右手を伸ばして、魁偉を握っていた。
千尋(ううっ……こ、こんな……穢らわしいものを……)
権田の勃起したもののおぞましい感触に戦慄するも、どうしても手を離すことができない。
根っこのように血管が浮き出た肉の棹を、きゅっ、きゅっとしごいていた。
千尋(ああ、どうして……わたし、何をしているの)
身体が自分のものではないようだ。
人さし指を浮かせて、野太い根元を強く握り、包皮をすべらせて亀頭冠にぶつけるようにして擦りあげている。
さらには左手も動員して、両方の指を茎胴にからませて、情感たっぷりにしごいている。
千尋(いやっ!! こんなのいやよ! 夢ならすぐに醒めてちょうだい!)
だが、これは現実だった。
自らが蔑んでいる男のペ×スをしごいていることに、千尋は絶望にも似た恐怖を覚えた。
* * * * *
千尋「あああっ!! ふあああっ!!」
肉棒が目の前で弾けると、権田の獣欲の証たる、おぞましい体液を撒き散らす。
ぴゅっ、ぴゅっと迸った精液が、ブレザーを穢していく。
千尋は凍りついた。
千尋「あっ……ああっ……」
あれほど汚さないでと頼んだのに、まるで権田はわざとやっているようにして、醜悪な精液を神聖なブレザーにかけた。
千尋(そんなっ!? 約束したのに! ウソ! ウソよ!)