世界観 【古代帝国 エルドニーグ】 かつて世界のほとんどを支配下に収めた巨大な帝国。 魔法文明で栄えたが、『宙舟』を巡って争いが起こった事が切っ掛けで、 現在の七大国に分裂した。 『宙舟』をはじめ様々な大がかりな遺構を現代に残す。 【宙舟(そらふね) エルドラ】 古代帝国が末期にその粋を集めて製造した空飛ぶ舟。 大気中の魔力(※精霊が魔力を生み出して拡散させ、魔道士がそれを呪文で結集し魔法を使用する)と太陽光エネルギーを自律的に集めてエネルギーとし、 稼働する。 数キロ先まで届く長距離砲など、現代の何処よりも進んだ軍事設備、からくり仕掛けのガーディアン達、攻撃を無効化するバリア等、 移動戦艦として圧倒的性能を有する。 内部はいかなる位置にあっても温度湿度空気圧が最適に調整され、食糧生産から廃棄物の処理まで全自働で行われるようになっている。 【世界七大国家】 古代帝国が分裂して誕生した国々。 他にも小国家や辺境の蛮族の集落等はあるが、おおむねこの七つの国が世界を 支配している。 偶然にも現在全ての国の王に年頃の娘がおり、『七人の美女姫』『七大国の七花』などと呼ばれて庶民の噂の的である。 【栄誉ある国 グラン=グローザ】 始祖は旧帝国の皇室傍系、グランディ侯爵。 旧帝国中枢部分の地域を母体とし、経済力、軍事力、技術力、文化芸術、全てにおいて高い水準にあり、この千年、他の六国のリーダー的存在であり続けている。 都の人々は王族から庶民まで『我らこそ世界の中心である』と、高いプライドを持っている。 他の全ての国の上位に位置すると自認するが、それを傲慢であると取られることも多い。 【勇猛なる国 ラオダム】 騎士道精神を重んじる尚武の国。 旧帝国時代、帝国軍を率いて大いなる魔竜タイロン・ブラゴを打ち果たした 聖騎士ローダンを始祖に持つ。 始祖以降も、歴史に名だたる武人、勇者を幾人も輩出した。 国民は男女ともに幼いころから心身の鍛練を行うことが半ば義務であり、強靭で誇り高く弱者に優しい気風を持つ反面、国をあげてかなりの脳筋揃いとも言える。 伝統的にグラン=グローザとは友好関係にある。 【豊かなる国 ヴェッサーナ】 古来より交易で栄えている国。 国民の大半が商人であり、王はその元締め的存在である。 平民出身ながらもその類い稀なる商才で経済的に成功し、旧帝国の一代貴族にまで成り上がった豪商フォシモドが始祖である。 豊かな経済力を背景に、芸術文化も栄え、世界一美しいと言われる都を持つ。 商業国家であるためどこの国とも一定の関係を結ぶが、ガイゼルラントと、常に相手を利用しようとするメサには警戒心を抱く。 【敏き国 メサ】 砂漠の多い厳しい自然環境に置かれているが、巧みな外交力によって栄えている国。オアシスには、世界最大の歓楽街ルクソーがある。 この辺り一帯に土着し、旧帝国に帰順していた『砂の部族』の族長エレノラが始祖。 その時々の、もっとも力のある勢力と同盟を組んで自国を守って来た。 『敏き』と称されるが、その実態は『狡猾なる』が近い。 為政者は必ず女性であり、王族の女性は幼い頃から相手(男性)を喜ばせる会話術や篭絡するための閨の技を嗜みとして仕込まれる。 国の性格的に全ての国と一定の友好関係を結ぶが、『八方美人』『娼婦国家』と見下されることも多い。 【精勤なる国 ガイゼルラント】 別名『鋼の国』とも呼ばれる軍事国家。スローガンは『滅私奉国』。 国民総員の力でもって、少しでも国土を広げ国力を高めることが国是。 豊富な鉱物資源を有し、旧帝国時代には多くの奴隷を使って貴金属や魔水晶を採掘していた。 帝国より任じられてこの地を治めたアデス提督が始祖。かつてはフェルゼラントという国名であったが、先々代の時代あたりから王個人の独裁色が次第に強まり、現在の国名(『ガイゼル』は王家の姓)に改められた経緯がある。 ラオダムとは対照的に兵個人の武勇よりも、新兵器の開発や、工作員を使った謀略を重視する。好戦的な国家でもあり、他国との関係はあまり良くない。 特にラオダムとは過去に何度も戦争をしており、その度にグラン=グローザが仲裁に入り和睦となるが、それを非常に煙たく思っている。 【探究せし国 ノデルニア】 旧帝国時代の大魔道士・ノーデルのもとに世界中から真理を探究する人々が集まって出来た国。後にノーデルが何処かへと旅立ち、助手にして甥のスワーロフが 国をまとめるようになった。 七大国家の中でもっとも学問に力を入れており、世界最大の学園都市スワーロフと、旧帝国の蔵書を引き継いだ巨大図書館がある。 世に名の有る魔術師、錬金術師は、ほとんどがこの国の出身者か、ここで学んだ者である。 王家も代々学者の家系であり、『人類の知の番人』を自他ともに称する。 【清かなる国 ヒノカミノクニ】 七大国家の中でも辺境に位置する島国。 他国とはあまり交わりを持たず、独自の文化を築いている。 旧帝国時代から、朝貢などは行っていたもののほぼ独立状態であり、国の成り立ちすらも謎に包まれている。 人々は自然と調和し、純朴かつ謙虚に生きることを良しとする。 太陽を最高神として崇める国教が根付いており、代々の王は為政者であると共に 最高司祭も兼務する。