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もはや春の頃も終わり、真夏にもまだ遠い、
ほんのりと肌も汗ばむ、梅雨入り前のこの時期――
そう。この季節は、ここ――私立天使学園の体育祭シーズンだった。
張り切り、浮き立つコウに憂鬱そうなルカ。
そんな対照的な二人を待っていたのは、
ハードな騎馬戦にリレー競争に、むちゃぶりなんでもありの借り物競争!?
ハラハラドキドキの体育祭に、まさかの“魔人”も現れ
色々大変な事になっちゃう2人の運命はいかに…!!
放送部員「お〜っと! 面白くなってまいりました! 天河会長とイケメンの方の大地君の、壮絶なデッドヒートです!」 ルカ「なんでプロレスみたいにノリノリになってるのっ!」 ていうか“イケメンの方の”って何だよお! 確かに優君はカッコイイけどさぁ! そこは“B組の大地君”でしょ、フツーはっ! 優夜「たりゃああっ! 悪いが生徒会長、今回ばかりはあんたに良い顔はさせねえ!」 どんっ! 同じようにタックルしてきた優君にまた奪い返される。 コウ「うるせーっ! 俺はいつも良いカッコしなきゃいけねー宿命にあんだよ!」 どんっ! またまたコウ君に奪い返される。 その度にわーっと歓声、まさに大盛り上がりだ。 ……う、ううっ……ど、どうなのこれ。 ボクだけ……完全に置き去りの世界だよ! この熱闘の中心にいながら、ボクってただのコマだ! それこそ騎馬戦のハチマキだ! いや、ただの“モノ”ならまだ良いよ? 優夜「あんたよりもッ! オレの方がその娘を好きなんだ――っ!」 コウ「ぬかせ! 俺だって大好きだ!」 ルカ(うわ――っ! こんな所でそんな事言わないでぇぇぇぇ!!!) |
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コウ(な、なな、ななななーーっっ!?) コウ「オイっ! 何のつもりだっ! こらーっ、降ろせっ!」 暁「足、捻挫してるんだろう」 コウ「!!」 ちゃんと隠し通せたつもりだったのに……コイツ、気づいてたのかよ……。 くそっ、何か悔しい。 コウ「ほ、保健室くらい自分で行けらぁ! いいから降ろせっ!」 暁「いいから静かにしてろ。誰かに見つかるぞ」 コウ「ぐっ……!」 それは、キツい。 お姫様だっこで運ばれる姿なんざ見られたら― ―生徒会長の威厳もへったくれも無くなっちまう。 渋々、俺はそのまま身を委ねる。 |
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