「虐襲」物語の舞台となる広大な大陸。 かつてはギラン帝国が全土を掌握していたが、 帝国の衰退と共に殆どの国家が独立している。
白魔導に長けた大国。魔術による防壁『魔法対璧』を全面に施した通称『オペラ座』と呼ばれる闘技場を有し、 高い白魔導・建築技術を持つ。
周辺諸国の武技に自信のある強者、傭兵から正規兵などが集う大祭典である。 予選から本大会までは数ヶ月もの期間を要し、本大会へ勝ち進む事ができる者は50人程度。 本大会へ進んだという事自体が栄誉で、傭兵であれば仕官先は数多に及び、 正規兵であれば所属国へ戻れば英雄として扱われる。
クライフ王国の同盟国。 歴史的経緯から国家憲章で先制攻撃を禁じたがため、護衛軍のみを有する国である。 曰く『自衛権は有するが、行使をする権利を躊躇う』背景を持つ。 ただし、有事の際には後ろ盾のクライフ国が軍事行動を起こすという前提がある。
クライフ国より遥か北東の地にかつて存在した小国。 国の戦士は、魔導と剣術を合わせた『マテリ・アーレ』という技を操り、誰もが一騎当千の強者であった。
王妃であると共に戦士であり、マテリ・アーレと呼ばれる剣術の使い手。
魔鉱石に秘められた力を引き出し、超常を紡ぐ技。 魔鉱石の純度に応じて威力も上がる。
オークとは、豚と人の中間……亜人種である。 低脳、直情径行、食欲旺盛、精力果敢。大きな図体・豚の容姿をしており、その体臭は猛烈な悪臭を放つ。 身体にまとった脂肪は、 あくまで自らの体力維持の為の蓄えである。 突撃の先鋒をつとめる兵に限っては、 並みの戦士以上の筋力を有する。
初代皇帝ギラン・フォン・クルセードが かつてのフェリシアド王国を中心に周囲の国々を統合し、 作り上げた大帝国。 その後、ギラン帝国は武力を傘にものの数年でヴェヴェル大陸全土を掌握している。 93年の栄華を誇るも抑圧的な恐怖政治が祟り、 反ギラン帝国を掲げて活動する「モクゾース反乱軍」や ガリュス国のように従属国でありながら水面下で抵抗組織を支援する国家によって衰退、 滅亡の一途を辿っていた。 ギラン皇帝暦96年(禮暦863年)、 最後の皇帝サラド・オ・クルセードとモクゾースの間で条約を締結、 ギラン帝国(後期ギラン共和国)は100年にも及ぶ長い歴史に幕を閉じた。
「反ギラン帝国」を掲げ、活動していた反抗組織。 設立当初は小さな組織であったが、次第に勢力を広げ、ギラン帝国を圧倒する程の戦力を誇った。 皇帝サラド・オ・クルセードと蟲の女王によって幽閉されたアイラス・ランドクルスらを救出するためにジョビル島に軍を送るも敗退。 二度の大敗の末、モクゾース内で勢力を誇る一派が反発を封殺しアイラスらの奪還を断念、 サラドの帝位破棄を条件にジョビル島への不干渉を取り決めた。 ギラン帝国の滅亡という掲げていた目的は達成したものの、組織のカリスマを一気に失ったことによりモクゾースもまた衰退。 次第に歴史の闇へと埋もれていった…
世界的な宗教である「ペンガ教」の始祖ペンガ・タナが教団設立を宣言した日を禮暦元年と定めている。 混乱の時代では実質的な世界標準の暦となっている。
「虐襲」を望む者の行く末を示し、「虐襲」を見届ける魔導具。
任意の相手の思考・感情を覗き見ることができる魔導具。
ギラン帝国が開発した生物兵器。 主に戦闘用であったが、帝国の支配下にあったグレイブロでは 土地開拓のために使われていた。 グレイブロはゲルリシン技術の改良を重ね、生物に因子を移植した改良種のゲルリシンまでをも生み出すに至っている。
この星の特定種族の体内で育つ人造鉱物とされている。 色・形・質感などの情報はほとんど知られていない。 一粒で一国の軍隊に匹敵するほどの力もあるとされるが、 詳細は不明である。 過去に覇者が国を制覇する時につきまとう、超常の力を秘めた存在である。 だが、存在自体が何者かに意図的に隠蔽されているという。 底の見えない闇に通じた黒魔導師や、恐ろしく高次な白魔導師が、 あくまで風聞という形で伝わるのみと言う。